7月の御教え
 


















立ち向かう人の心は鏡なり


おのが姿を移してやみん (御歌一一九号)
























《解説》












教祖宗忠様は二十歳(はたち)の頃、「真の親孝行」を真剣に探求した結果「生きながら神となる」という(こころざし)を打ち立て、そのために「心の中で悪いと思うことを決して身に行わない」と決心されました。そして、自らを律するために五カ条の「家内心得の事」を掲げて、徹底した厳しい修行に臨まれました。

 それほどまでに思慕されたご両親を、文化九年(一八一二)秋に悪性の流行病(はやりやまい)(赤痢・チフスの類い)によって相次いで失った絶望と悲嘆により、自らも労咳(ろうがい)(肺結核)に倒れた宗忠様は、文化十一年(一八一四)正月には明日をも知れない状態に陥られました。今生(こんじょう)の別れに拝した昇る朝日に、このまま従容(しょうよう)と死を迎えることがいかに親不孝なことであるかを悟った宗忠様は、「生きねばならない」という強い意志によって病を克服して、その年の冬至のお日の出を拝んで「命直授(てんめいじきじゅ)」という大悟(たいご)の境地に立たれます。申し上げるまでもない、黒住教立教の時です。

 爾来(じらい)、まさに“生き神様”として病み悩み苦しむ人々を救い助け導く日々を重ねながら、再び厳しい修行に臨まれました。とりわけ、「千日参籠(さんろう)」という“悟後の大修行”を通して、かつて自らを律するために掲げた「五カ条」を見直して生み出されたのが御訓誡(ごくんかい)「七カ条」で、その(とど)めの御歌として知られるのが今月の御教えです。

 詳しく学ぶべき教祖宗忠様の御足跡を大まかに辿(たど)りましたのは、「七カ条」がいかに教祖様ご自身にとって重要な教えであるか、そして、その締め(くく)りの御歌が他の数々の御歌とは一線を画すと申し上げて良いほどの大切な教えであるかを、心新たに学ばせていただきたかったからです。

 「立ち向かう」こと、「人の心は鏡」であること、そして「おのが姿」を「移して」心して省みること、一言一言を刻み込むように、学び修めて実践してまいらねばなりません。






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