10月の御教え

昔尊き人のみ歌に感じ奉り、予が今の心をよめる

月は入り日の今いずるあけぼのに

我こそ道のはじめなりけれ (御歌一三三号)




《解説》

いよいよ立教二百年大祝祭の斎行月を迎えました。

今からちょうど二百年前、東の空に昇る朝日を拝して「天命直授(てんめいじきじゅ)」という尊き悟りの境地に立たれた教祖宗忠神の御教えは、「日の本つ国」の先人方が崇拝してきたわが国ならではの「惟神(かんながら)の道」の信仰が昇華された「神道の教えの大元」です。

その神観は、古来太陽神と皇祖神とに限定されていた天照大御神を、森羅万象すべての親神として普遍化して、太陽、とりわけ朝日は大御神の顕現した御心であり、皇祖に(とど)まることなくすべての生命(いのち)の大元が大御神であるという、それまでの世界観を超越して包括した、雄大で単純明快な実に分かりやすい哲理です。

そして、天地に満ち渡る天照大御神のご神徳の中で一切万物が存在しているという世界観は、何もかも神々のはたらきであると(たた)えてきた神道独自の八百萬(やおよろずの)(かみ)信仰そのもので、私たち人間も一柱の神として(まつ)ってきた伝統を明確に説き明かされた「人は天照大御神の分心をいただく神の子」という人間観に帰結します。

「人は『日止まる』の義、『日と(とも)にある』の義」とも御教え下さっていますが、自らの奥深いところに内在する“わが心の神”たる“天照大御神の分心”を信じて(あが)め、その御座所である自分の心をいかに養い育て祓い清めて生きるかを説いた「心なおしの道」が、黒住教の教えです。

教祖神のお悟りが「天命直授」すなわち「天の御命を直接授かった」と称され、その瞬間をもって黒住教立教の時と定められたことを、大祝祭を前にあらためて心に深くいただいて下さい。教祖神が、どれほどの使命感で「道のはじめ」に立っておられたか…。

「教祖様、ありがとうございます」の感激と感謝の心ひとつに、世紀の御祭りのおかげを存分にいたましょう

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